はり きゅうってどんなもの?
はりやお灸は、約2000年以上前からある伝統医学の一つで、現代では世界的に活用されている治療法です。
日本には奈良時代に伝わり、江戸時代では一般的な医療となりました。
明治維新以降は西洋医学が主流となりますが、高齢化による医療費の圧迫が影響し伝統的な医学による健康増進や予防医学が再び注目されています。
当院で使用している鍼はディスポーザブル鍼(使い捨て)です。
お灸は温灸・棒灸・点灸から症状の範囲や体調に合わせて使い分けます。血行不良の状態に合わせてしっかり温まるけど心地よいお灸を選んで使用します。
西洋医学と東洋医学
東洋医学と西洋医学では「疾病感」に違いがあります。
西洋医学では、体の外から悪いところに直接アプローチをして取り除くことで治療をします。即効性があり専門性が高く、病気そのものがターゲットになります。
一方、東洋医学のターゲットは「病気」ではなく「不調や病気を持つ人」になります。人それぞれ、体質や生活習慣や性格は異なります。例えば、頭痛を治すとき、西洋医学では痛みを取り除く治療をしますが、東洋医学では「本治」といって「何が原因で頭痛が起きたのか。」を、季節や内臓や感情も含めて診ます。
また病院に行くほどではない症状も未病といって治療の対象になります。
西洋医学と東洋医学、それぞれの得意分野がありますが、はりやお灸は予防医学として、健康を維持したり不調を改善する大きな助けになります。
なぜ効くの?
はりやお灸は全身にある360コ以上のツボ(経穴)を使って治療をします。
ツボを刺激をすると自律神経が支配する臓器・器官に反射がおこります。はりやお灸は、その仕組みを利用して血管の調節をしたり臓器の働きを良くしたりします。
その結果、血圧が調節されたり、ホルモンバランスが整えられたり、免疫系が活性化することで未病を癒す手助けができます。
また、近年の研究でははりやお灸で刺激をすると、中枢神経の中にモルヒネのように痛みをやわらげる役割をもったホルモン(内因性オピオイド)が放出されることが解りました。
こんな人におススメ
やる気が出ない。憂鬱。
我慢できるけど痛い。
寝ても疲れが取れない。
こんな時は鍼灸治療の出番です。
緊張しているところを緩め、弱っているところは補って暖め、全身の巡りを整えましょう。
心と体が整うと、仕事では効率や生産性が上がり、プライベートや趣味を思い切りたのしむことができます。
健康管理や養生は、ただ痛みをとったり、病気の予防をするだけでなく、充実した人生を送るために大切な要素のひとつです。